大人の発達障害と フェルデンクライス

  • 2015.05.12 Tuesday
  • 12:29

花
5/9(土)
慶応義塾大学に
日本子ども学会主催の

『不器用な脳〜協調から見た発達障害〜』
中井昭夫先生

(兵庫県立リハビリテーション中央病院 子どもの睡眠と発達医療センター)
を聴きにいきました。

‥少し早く行って
まず、クラシックな学食『山食』でカレー(¥320!)を食べ
(さすがに学食は、ご飯の盛りがいい
Docomo_kao8

 

4Fの眺めのいい、おしゃれなカフェテリアで珈琲(¥210)をいただきコーヒー

 

福沢諭吉先生の像や、重要文化財の建物を散策し葉

 

大学気分をさんざん満喫した後ハート
教室へ。

発達性協調運動障害
(DCD: Developemental Coordination Disorder)

日本ではまだ、『不器用』 が

『脳機能』 である 『協調』 の発達の問題である
という認知が、教育現場でも医療現場でも低いのだそうです。

『不器用なのは、身体ではなく、脳である』
という言葉を聞いて、


やっぱり、フェルデンクライスとつながるなぁと感じました。

フェルデンクライス・メソッドの創始者
モシェ・フェルデンクライスも

『私が興味があるのは
 柔軟な体ではなく、柔軟な脳である』 

と言っています。


自分の体を自動的に認識し、

自動的に調整するという脳機能。

協調運動は、自閉症やコミュニケーション能力にも大きな関わりがあるのだそうです

『自閉症』 の問題の大半は
よく言われる 『対人関係』 の問題ではなく
実は 『知覚や運動』 のレベルなのだそうです。

中井先生の考え方は
日本の医学会では、まだマイノリティだそうで、
少し、意外な感じがします。

最後の質疑応答で言われた言葉が、印象的でした。

「『障害は個性である』 という考え方には、疑問を感じます。」


たとえば、協調運動障害
DCD(Developemental Coordination Disorder)ならば

その障害を持った人は、色んな『生きづらさ』を抱えている。


その 『Disorder』= 障害、困難、生きづらさを取り除いた部分が
特性であり個性なのだ。と。

そして、その生活の中での生きづらさがなくなれば
もはや、それは 『障害』 ではなく
『強い脳の個性』 である
DCD ⇒ DC それは、1つの個性。

実際、この世界を作ってきた 『天才』 と呼ばれる人たちには
発達障害であった可能性のある人が多いのだそうです。

  参考:中井先生の『発達障害の診察室で考えていること』

フェルデンクライスも、治療ではなく、
そういう 『生きづらさ』 を少しでも減らす方法を探していく為の学習でもあり、
人生をより良くしていく
ための道具でもあります。


そうした、子供時代の協調運動の障害の50〜70%は、
大人になるまで継続するのだそうです。

大人になると、子供の頃とはまた違った
困難や、生きづらさに遭遇するのではないでしょうか。



花
去年から、発達性協調運動障害のクライアントさんと
プライベートレッスンをしています。

最初にメールをいただいた時
数人の知り合いに問い合わせをしました。

・何が必要なのか‥
・何をしてはいけないのか‥

私は、医療系の背景がないので
レッスンに申し込まれた方に、何か「病名」を言われると、
多少オタオタします
Docomo_kao1

そして医療に携わっている友人に助言を求めます。

答えは 『普段どおり、普通にやったらいいんじゃない?』 ということだったので
特別なことを考えずに、普通にレッスンを始めました。

39歳の女性。
普通にお勤めをされています。

ご本人の了承をいただき、
むしろ、自分のようなケースを知ってほしいと言っていただいたので、
紹介します。

彼女は、大人になってから発達障害と診断されたそうで
子供の頃からずっと、
自分が極度に『不器用』なのだと思って生きてきたようです。

『発達障害』 と、診断はされたが、
特にリハビリのようなものを紹介されたりという
その後のケアはなかったそうです。

趣味のテニス。

不随意の動きが邪魔してなかなかうまくいかず、
テニスをやめることも考えたけれど‥

『やめる前に、精一杯努力をしてみよう』
と、私のところに来てくださいました。

だいたい隔週で、半年以上2人でレッスンを続けてきました。

彼女とのレッスンがうまくいっているとしたら
それは、彼女の感性の豊かさに大きく助けられているのだと思います。

彼女は、自分の変化を敏感に感じ取り、
そして、毎回 的確に言葉にして伝えてくれます。

それは、私にとっても貴重な経験になっています。

 ・テニスのラケットまでが自分の手だと思えるようになった
 ・からだの感覚がはっきりしてきた
 ・失敗した時に、何が悪かったのかわかるようになってきた
 ・不随意運動が少なくなった
 ・歩くのが楽しくなった
 ・ダメな時に、違うやり方を試してみるようになった
 ・できることが増えて、かえってやりすぎてしまうのが心配‥
 ・他人との関わり方が変わってきた

そういう報告を聞くのは、
私にとっても、とてもうれしいことです。

でも、いい時ばかりではないようで‥
日常の出来事やストレスなどが影響して、
古いやり方が戻ってきてしまったり、
自分の中で、古いものと新しいもののバランスがとれなくなって
たぶん‥、自信をなくしたり。 がっかりしたり‥。

それでも、はっきりしているのは、
たとえ、行ったり戻ったりを繰り返したりしても、
『変われる可能性がある』 ということがわかった、ということ。


フェルデンクライスは、きっとこういうケースには役に立つツールだと思います。

私は発達障害などの専門家ではないし
今回、私にとっても初めての経験です。

何がよかったのか‥、
そういうことも、理論的には はっきりわかりません。

レッスンを、一つのきっかけとして
彼女自身が、『自分の力で』 どんどん変化を起こしているのだ、
というようにも、私には見えます。
それはそれで、素晴らしいことだと思います。

フェルデンクライスのプラクテショナーは
『教える』 というよりは
その人自身が 『学習する場を提供』 し、
その人が、すでに自分の中に持っているものを発見し、
気づいてもらう。
難しいですけどね。


最初にレッスンが終わって、少し歩いていただいている時に
腕があまり動いていないことに気づいて、
『腕も動かしてみましょうか』 と言うと…、

『子どもの頃、行進が苦手でした‥』 と、しぶしぶやってくれましたが、
手と足の動きがバラバラでした。
協調運動とはこういうことか‥、と納得した。
子供の頃、学校行事などでは、きっと辛い思いをしたでしょうね。

骨盤や下半身の動きを、上半身に伝える
『背骨』の感覚や柔軟性を意識したレッスンを何度かやってみました。

今は、意識しすぎて緊張しなければ
普通に、腕と脚をうまくオーガナイズして歩いています。


フェルデンクライスは 『治療』 ではありません。
その中心には
人間は1人1人まったく違う、という考え方があるので
マニュアルもありません。
レッスンの効果も人によって全く違います。

でも、もし、同じような困難を感じている方がいらっしゃったら
一緒に改善する方法を探してみませんか?



 

 

 

 

 

 

 

 

 

慶応義塾大学には、
素晴らしい銀杏の樹がありました!


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